お知らせ

「高校魅力化ルーブリック(プロトタイプ版)」を作成

update:2022.03.09

社会に開かれた魅力ある高校づくりのための「高校魅力化ルーブリック」を作成しました。

「高校魅力化ルーブリック」作成の背景

2022年4月から新学習指導要領で示された「社会に開かれた教育課程」に向けた取り組みが本格化し、各学校が特色化・魅力化に向けたスクール・ポリシーを策定して高校教育改革を推進していく動きが活発化していきます。
この令和の時代の高校教育改革を実現するためには、学校と関係機関等との連携・協働体制の構築が重要な要素となっています。
現在、高校においてもコミュニティ・スクール(学校運営協議会)など地域・社会の関係者を含む協議会を設置する学校も増えてきていますが、会議体をつくれば連携・協働が進むというわけでもありません。

私たちは、高校魅力化に向けた学校ビジョン(スクール・ポリシー※1やグランドデザイン等)の策定や高校と関係機関等との連携・協働体制の構築に携わってきた経験や、全国での実践事例、調査研究をもとに、連携・協働が進み、教育の質の向上や生徒の資質・能力の伸びが見られるところの要因や、連携・協働が進まないところの阻害要因等を探究してきました。
そのなかで、それぞれの状況や関係者等は多様でも、ある程度共通する要素が明らかになってきました。

※1「育成を目指す資質・能力に関する方針(グラデュエーション・ポリシー)」、「教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)」、「入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)」の3つの方針からなり、各高校が策定・公表することが求められている。

「高校魅力化ルーブリック」の概要

地域・社会に開かれた魅力ある高校づくりのために必要な要素を、次のような視点から捉え直し、高校魅力化に関わる方々に参照いただけるよう整理したものが「高校魅力化ルーブリック(プロトタイプ版)」です。
・新学習指導要領で言及されている枠組み
・高校教育改革において言及されている枠組み
・カリキュラム・マネジメントの枠組み
・組織開発や変革において必要とされる枠組み
・多様な関係者の連携・協働において必要とされる枠組み

以下のような観点が含まれます。
ルーブリック項目一覧

高校魅力化を推進する中心となるメンバーや高校に寄り添う教育委員会等の伴走者が、各学校の現状を俯瞰的、網羅的に把握し、課題の明確化や目標設定をする際や、これまでの取り組みを評価し、振り返って次の改善にいかすタイミングなどでご活用いただければと思います。

また、教職員をはじめコーディネーター、行政職員、地域・企業・団体等の多様な方々が協働するための共通言語や共通認識をつくり、対話を促進するための補助的なツールとしてもご活用いただけます。

◆活用イメージの一例
①年度初めに、高校管理職が「高校魅力化ルーブリック(プロトタイプ版)」をもとに、現状を振り返り、何ができていて、何ができていないかを確認・整理する。
②管理職と伴走者が、チェックしたルーブリックを見ながら状況を共有し、今年度特に注力して取り組む課題を設定する。
③適宜、途中のタイミングでルーブリックをもとに進捗状況を共有する。
④年度末に、当初設定した課題が達成されたかを振り返る。
※上記はあくまで一例ですので、ぜひ皆さんの活用事例をお知らせください。

ルーブリック活用イメージ

なぜプロトタイプ版なのか

プロトタイプ版となっているのは、これはあくまで叩き台としての試作版であり、ここから各現場で使いやすいようカスタマイズし、改善を続けていくことを想定しているからです。
ルーブリックと言いながら、まだ横軸
(評価基準)は設定していませんし、不十分で未完成のものですので、全国各地で高校魅力化に取り組む皆さんと対話し、学ばせていただきながら、この「高校魅力化ルーブリック」を共に育てていければと思います。その対話と共創の過程を通して、高校魅力化を推進する方々とより広く深くつながり、この動きをより大きなものにしていければと思います。

ぜひご覧いただき、皆さんのご意見やアイデア、活用事例等を共有いただければありがたいです。

ルーブリックの入手方法

下記のフォームから必要事項をご記入いただくと、ダウンロードが可能なリンクが表示されます。

「高校魅力化ルーブリック(プロトタイプ版)」ダウンロードのお申し込みフォーム

追ってルーブリックに関するアンケート等も送らせていただければと思いますので、ぜひご意見をお寄せください。

お問い合わせ先

ご不明点などございましたら、下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

お問い合わせ – 地域・教育魅力化プラットフォーム (c-platform.or.jp)